高橋由伸監督と原辰徳前監督の大きな違い
監督要請は青天の霹靂。少なくとも、あと1年は現役を続けたかった天才・高橋由伸選手(現監督)が、ジャイアンツの不甲斐なさにいちばん腹を立てているのでは…
なんでそこで打てないの?
なんでそこで打たれるの?
きっと、そうした思いもあるはず。
ゲーム後のコメントをテレビ中継で聴いたり、ジャイアンツ公式サイトで読む限り、高橋監督は、気持ちを押し殺し、リアルな心境をほとんど表に出していないようです。
インタビュアー(記者)が訊きたいのは、ゲーム責任者(総指揮官)である監督の「語れる範囲内の本音」であり、想定内の問答ならば、発信する意味がない。
たとえば、昨日のやりとりは…
Q.今村投手はいかがでしたか?
A.ちょっと不運なところもありましたけど、そこで粘ってほしいなという部分はありましたね
(公式サイト「MOBILE GIANTS」試合ダイジェスト/監督インタビューより)
まさにそのとおり!のアンサー。観戦者が思ったこととまるで同じ。だからこそ、当事者のこの答えには価値がありません。
コメントを受け取る者に、気づきを与え、何かを発見させるのが、インタビュアー(記者や球団関係者)とインタビュイー(高橋監督)の仕事。そして、インタビュイーの発言相手は記者だけではなく、野球ファンと自軍のコーチ・選手もです。
だから、その声をメディアに載せて選手に思いを伝えるのも監督に許された特権のひとつになります。
原辰徳前監督は、それがとても長けていました。表情や言葉でメッセージを効果的に伝えることを、持って生まれたエンターテイナー精神からあまり計算することなく行っていました。
現状、高橋監督と原前監督の大きな違いがここにあります。その違いがチームカラーを作り、ヨシノブジャイアンツとタツノリジャイアンツの色分けが生まれる…
もちろん、高橋監督のクールな姿勢も個性としてアリです。これからは一味違ってくるかも知れません…しかし、現時点のようなチーム状態が悪いときは、高橋監督自らが選手を叱咤し、鼓舞し、ファンに発見を与えるコメントが少しはあっていい。
(高橋監督ファンの方には気分が悪い文章かもしれませんが、一ジャイアンツファンの私見として、ご容赦ください)
選手時代の背番号24が好きだった筆者(gogoGIANTS)は、いま、監督としての新たな高橋由伸を望んでいます。立場が変われれば、当然に役割は変わる…今日、ゲームに負け、少しでも感情を露にする監督に会えるなら、これからのジャイアンツにとって1勝以上の価値があるのではないか?とさえ思います。
ゲーム後の「背番号24」のコメントに注目していきます。
かんばれ!がんばれ!ヨシノブジャイアンツ!